(1%の発生確率の注意喚起)
- 日々の歩行リズム(歩行率)の変化だけで、その人の心身のどこに変調があったかまで分かる魔法の杖はありません。
- しかし、日々の変動が2%程度しかなければ、平均値が5%以上も低下する確率は1%以下しかありません。言い換えると、1%の確率でしか生じない現象が出現しているという注意喚起が得られるのです。
- そして、心身に変調が生じれば、歩行リズムは5%以上容易に変わります。つまり、心身に変調が生じれば、非常に高い確率で歩行リズムの変化に鮮明に現れるのです。
- もちろん、心身の変調以外の要因で歩行リズムが変わっている可能性もありますが、注意喚起の確率は1%程度ですから、心身に変調がないことが確認出来たら、良かったと受け止めれば良いのではないでしょうか。
(突然の変調)
- 例えば、ある日突然に、一日の大半が普段の“歩きやすいリズム”よりも5%以上遅いリズムで歩いていたとすれば、何か変調が生じた可能性が高いと見なすことに無理はないでしょう。そして、体に倦怠感を覚えれば、歩くリズムは簡単に5%程度以上低下します。
- その要因まで突き止めることはできませんが、本人や周囲の人はそれが心身のどこの変調に起因しているのか、外的要因に起因しているか、容易に推測が付くでしょう。
- コロナだということは特定できませんが、原因が風邪であるにしろ、何らか突然の体調不良によって体が重くなれば、結果は即座に現れます。
(ある時期を境に変調が続くとき)
- 突然の変化ではなく、ある時期を境に急速に歩くリズムが低下して、なかなか回復しないケースもあります。
- その場合は、慢性的な体調の悪化あるいはメンタルヘルス不調の可能性が考えられます。
- いずれも、本人や周囲は原因が何か、ある程度推測が付く場合が少なくないのではないでしょうか。
(長期的に低下傾向にあるとき、又は徐々に回復傾向にあるとき)
- 人は40歳を境に、次第に歩行速度が低下していきます。50歳を過ぎたあたりから、若い人に追い抜かれる経験をし始めます。
- 歩幅の狭まりが大きいのですが、歩行率も低下してきます。
- 測定精度が非常に高いので、長期的な歩行率の低下傾向を見出すことができます。
- 歩行率の低下傾向が見えれば、別の投稿『歩行比の話』でお示しするように歩行比を計測して以前に計測した歩行比と比べ、歩行速度の低下傾向を知ることができます。
- 逆に、体力や脚力を付ければ、回復傾向の度合いも数値で知ることができます。回復傾向が数値で分かれば、健康づくりの励みになります。