足取り計の秘密

(足取り計の見方)

 残念ながら、すべての人は歳とともに歩く速さや「足取り」が落ちていきます。それも早い方は40代からです。
 問題はその落ち方で、年にたった1%落ちることが実は非常に大きな問題なのです。
 落ち方が僅かなら許容範囲ですが、年に1%も落ちるようなら、非常に危険な兆候と理解して回復に努めることが大切です。
 夏バテや、コロナ禍での運動不足、コミュニケーション不足でも「足取り」が大きく落ちる場合が少なくありません。秋になって元通りに回復していれば問題ないので、そこまで回復しているかどうかを確認しましょう。
 足腰を痛めた場合も、「足取り」でリハビリの効果を確認し、元通りに戻るまで頑張りましょう。

 普段の足どりの計測値は、日によって2、3%ほど高かったり低かったりしますが、2,3週間を通して見ると、ほぼ一定の値で推移するはずです。
 2,3週間で最も頻繁だった足取りや歩く速さが下降傾向になければ問題ありませんし、上昇傾向なら順調に回復している証拠です。

 昨日の「足どり」計測値がテンポで3%、歩行速度で6%を超えて大きく低下するようなことがあったら、その原因を思い起こしましょう。
 歩数が2千歩程度と少なかった日や、誰かとずっと一緒に歩いていた場合は、歩く速さが普段よりずっと遅いことが少なくないので、特に気にする必要はありません。しかし、そうではないのに大きく落ちた場合は、体がふらついていなかったか、自分自身では気付かなかったけれど体調が悪くなかったか、ご自身の体調を客観的に見直す材料にしてください。もし必要なら、医療機関に行く目安とするのも良いでしょう。

 体調の悪化、体力や脳の衰えを認めるのは嫌なものです。だからこそ数値で確認し、客観的に判断して対処することが大切なのです。

(何故、それが可能なのか?)

 ご自身が15mほど歩くとき、無意識の内に非常にリズミカルに歩いていることはご存じでしょう。そして曲がるときも含め、15m以上歩き続けることは、一日の中では頻繁にあります。
 もちろん急ぎのときもあれば、ゆっくりのときもありますが、多くの場合は無意識にご自身が一番歩きやすい速さで歩いています。足取り計は、この連続して歩いているときのテンポだけを計測しています。
 そして、一定歩数毎のテンポを数日間集計してみると、『歩きやすい速さのテンポが、驚くほど突出して多い』という、下図のような、これまで確認されていなかった現象が見つかっています。
 思い返してみれば当たり前のことで、多いことは誰しも分かっていたのですが、突出しているというほどまでとは認識されていませんでした。
 足取り計は、この新発見の現象を利用するものでご自身の“歩きやすい速さ”を自動計測しています。何故これまで未発見だったかと言うと、歩くリズムを一日中計測し続けるアプリがなかったからで、誰もがなんとなく知っていながら、確認されていなかっただけなのです。
 そして“歩きやすい速さ”は当然に体調や年齢で変わります。
 だから、“歩きやすい速さ”を追って行けば、体調の変化や老化の度合いが分かるのです。

        『歩きやすい速さのテンポが驚くほど突出して多い』


(足取り計の確実性)

 15mほど歩くときの足取り計の一回一回の計測は非常に高精度です。
 体調の良し悪しが足取りに現れるのも、歳とともに遅くなるのも確かなことです。
 そして、普段は足取り計の計測値がほぼ一定なので、年を追っての僅かな変化も、日毎の急激な変化も鮮明に捉えられるのです。
 緩やかな変化や急激な変化が自動的に捉えられるので、これを気付きや確認として対処すれば、健康寿命を延ばすことが期待できるはずです。

(緩やかな変化も見える)

 一昨年からの15カ月ほどの計測値を例としてまとめてみました。
 3カ月毎の計測値は、秋から計測を始めて歩行速度で88m/分、88m/分、86m/分、85m/分、87m/分(一分間当たりの歩数では121歩/分、121歩/分、120歩/分、119歩/分、120歩/分)と夏場に多少の夏バテが出て、秋になって回復していました。
 1年で少し落ち気味なのが気になるので、歩行能力の維持に努めたいところです。

 このように、足取り計は僅かな低下も見逃さないで計測できています。
 グラフの推移を見ても、注意深く見ないとつい見逃しそうなほど小さな変化ですが、日々のデータを詳しく見ると納得できますし、実感とも合致しています。

 歩数や血圧など従来の計測および調査手段では、こうした微妙な変化は把握できないので、回復評価や予兆把握まですることはできませんでした。